米国のFRBの利上げは済々と実施されているが、実は完全に後手に回っている。彼らの従う政策ルール「テーラールール」では5%に到達していなければならない。
米国経済は依然低成長ではあるが、物価と失業率という一貫した判断基準では、更にアグレッシブな利上げが必要である。利上げは、短い期間の米国債、2年債、の価格を押下げ(金利は上昇)る。
ここで、テクニカル分析で2年債価格を考えてみよう。
チャートは、週次の2年債価格であるが、直観的にも大天井をつけ、大幅かつ長期間の下落となりそうである。大天井は、ラウンドパターンを見事に終了し、複数の移動平均で構成されるKアリゲ―ターは収斂から拡散し、一気に駆け下がる構えである。
黄金分割である61.8%下落となれば、金利は4%程度となる。この場合、日米金利差からいって125円の円安は実現してしまうだろう。125円超は早晩の日本におけるインフレ上昇が起きることは確実であろう。
アベクロの目標であった、物価2%超が達成された時、今度は利上げの手段を持たない日銀がどうするか?これが出口論である。
米国はじめ世界の中央銀行が利上げを開始すれば、世界の金融経済が旋回する。